【ナイトブラ】店舗なし、知名度なしでも売れる理由
女性用インナーウエアの市場は2020年まで9年連続縮小※1しています。2021年にやや微増したものの、盛り上がっているとは言えない状況。
そんななか、ナイトブラの好調っぷりは続いており、いまやインナーウエア界の主役はナイトブラであるとも言えます。
好調さを示すかのごとく、頻繁に目にするナイトブラのネット広告ですが、その多くが大手老舗ではなく、新規参入したメーカーの商品。
いまの時代だからこそナイトブラが売れる、その理由について考察します。
■ナイトブラは20、30代女性が圧倒的支持
グンゼが「次に最も購入したい下着アイテム」を調査した2結果、ナイトブラが1位という結果に。なかでも20~34歳がほかの世代と差をつけて購入意欲が高いことが分かります。
画像引用元:グンゼ株式会社 インナーウェアブランド「Tuché(トゥシェ)」
さらに、寝るときブラジャー(カップ付きインナー・ナイトブラ含む)をつけるかを尋ねた調査※3によると、「必ずつける」と答えたのは20代で60%と過半数を超える一方で、40代は33%、50代は24%と、年齢があがるにつれて少ない傾向にありました。
このことからも20代、30代の女性のバストケアの意識が高いことが分かります。
■「垂れ胸予防」はもちろん「育乳」も購入動機に
ナイトブラはその名の通り、寝ている間に着用するもの。寝ているときにバストが横流れしてしまって形が崩れないよう、垂れ胸予防を目的としたアイテムです。「若いうちに対策を」というメッセージに加え、人気の女性芸能人やインフルエンサーがこぞってナイトブラの着用をアピールしたことで、20、30代の女性にとってたちまち身近な存在に。
さらに「ナイトブラを着用したらバストサイズがアップした」といった口コミから“育乳”を期待して購入する層も増え、ますます注目度があがっています。
■ナイトブラはECと相性抜群
大手ネットショッピングモールでナイトブラを検索すると、目新しいメーカー名がズラリと並びます。知名度もなく、店舗を持たないメーカーでも好調の理由のひとつは、ナイトブラとEC販売との相性の良さ。
ブラジャーは実際に形やサイズを見て、試着をしたいと実店舗で購入を望む人が多い一方で、ナイトブラはネットでも気軽に買える特徴をもっています。
ナイトブラがECで購入される主な理由を3つご紹介します。
- サイズ展開の少なさ
普通のブラジャーの場合、AカップのなかでもA65、A70、A75…とアンダーサイズともバランスが重要となるため、サイズが細分化されています。一方でナイトブラは伸縮性の高い素材ゆえにS、M、Lといった大まかなサイズ展開の商品がほとんど。そのため試着せずともサイズへの不安が少ないことからネットでも気軽に購入できます。また人気メーカーの多くはサイズ交換サービスも設けており、さらに購入のハードルが低くなっています。
- 手頃な価格
ナイトブラは三千円~四千円程度のものが多く、気軽に試してみたくなる価格帯で販売されています。毎日使われるアイテムのため、気に入ってもらえると複数枚購入される場合も多く、リピート購入が見込めるため、メーカー側としては単価が安くても売上が期待できます。
口コミの多さ
ネットで販売されることが多いアイテムだからこそ、ネットには実際に使った人たちの感想が溢れています。さらにナイトブラの流行は、有名人をはじめとするインフルエンサーたちの存在が大きいもの。第三者の声を参考にして購入したい人たちにとって、口コミに溢れるナイトブラはネットでも安心感をもって購入できるアイテムとなっているようです。
■今後さらに激化が予想されるなか「専門家の口コミ」で優位性を
ナイトブラは一過性のトレンドではなく、長く定着するアイテムになりつつあり、商品もどんどん増えていくことが予想されます。そのなかで優位性を高めるために大切なのが、口コミの質をあげること。たとえば、バストケアサロンのオーナーやバストケアマッサージに詳しい美容家、医師などの専門家らの声を載せることで、新しい角度から商品をアピールすることができます。
商品企画からの監修はもちろん、コメント寄稿などさまざまな形でお受けしておりますので、お困りの際はぜひお気軽にご相談ください。
※1:矢野経済研究所「2022年版 インナーウェア市場白書」(https://www.yano.co.jp/market_reports/C64106800)
※2:グンゼ株式会社「次に購入したい下着アイテムNo.1はナイトブラ!人気の「Tuché」ナイトブラから新色登場」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000299.000023550.html)
※3:オレンジページ「「寝るときブラ」派に世代差くっきり! 20代78%、30代58%、40代38% 「災害時にすぐ避難できるように」という声も多数」(https://www.atpress.ne.jp/releases/247949/att_247949_1.pdf)