ダイエットサプリ市場は今後も伸びる? 気になる広告表現への制限は
近年盛り上がるボディメイクの時流にのり、ダイエットサプリ市場も大きく成長を続けています。
ダイエットなどのいわゆる“お悩み系商材”は注目を集めやすく、新規参入する企業も多いものの「広告に規制があって表現が難しい」、「競合が多く差別化しにくい」と、苦戦する声が聞かれます。そこで今回はダイエットサプリ市場に参入するうえで知っておきたいポイントをご紹介します。
■コロナ禍でダイエットへの意識がさらに高まる
2022年のサプリメントの国内市場は1兆651億円。前年比2.3%増と、ますます巨大化しています。なかでもプロテインやアミノ酸といったスポーツサポートサプリは1164億円、ダイエット(抑制・燃焼)サプリも433億円と前年比12.8%と大きく伸びています。※1
近年ブームとなっているボディメイクの勢いに加え、コロナの影響により65歳未満の人の約3割が体重増加したことが分かっている※2ことからも、今後ますますダイエット系商材は注目を集めていくことが予想されます。
■通常のサプリでは効果効能は言えない
注目されているダイエットサプリ市場ですが、サプリは単なる一般食品扱いとなるため、「脂肪の減少」や「代謝を促す」といったダイエットを連想されるような広告表現は禁止されています。
ダイエット効果を訴求するためには保健機能食品である必要があるのです。届出がされている機能性表示食品であれば、届出情報に基づき、脂肪減少や代謝アップといった機能性を表現することができます。
■注目の機能性表示成分
なかでもいま人気のダイエット系機能性表示食品について届出情報※4と併せてご紹介します。
- ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン
通販で人気のダイエット系サプリで最近最も目にする成分といえばこちら。燃焼系ダイエット成分として注目されています。
成分の届出情報:「BMIが高め(BMI24 以上 30 未満)の方の腹部の脂肪(内臓脂肪及び皮下脂肪)を減らす機能があることが報告されています。また、日常活動時のエネルギー代謝において、脂肪を消費しやすくする機能があることが報告されています」
- エラグ酸(エラグ酸含有アフリカマンゴノキエキス)
こちらも最近よく使用されている成分のひとつ。ウエストに悩みがある女性向けに訴求されている例が多いようです。
成分の届出情報:「肥満気味の方の体重、体脂肪、血中中性脂肪、内臓脂肪、ウエスト周囲径の減少をサポートし、高めのBMI値の改善に役立つことが報告されています」
- 葛の花由来イソフラボン
ドラッグストアで人気のダイエットサプリに多く配合されています。これまでに100以上の届出実績がある、数々の研究を重ねられている成分です。
成分の届出情報:「肥満気味な方の、体重やお腹の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)やウエスト周囲径を減らすのを助ける機能があることが報告されています。」
■機能性表示食品でも広告表現に注意は必要
ただし機能性表示食品を用いていても注意が必要です。NGとされている広告表現の実例を消費者庁※3の資料からご紹介します。
NG例(1)
届出表示の内容が「肥満気味の方の内臓脂肪を減らすのを助ける機能性がある。」であるにもかかわらず、表示全体から、あたかも、特段の運動や食事制限をすることなく、誰でも容易に腹部の痩身効果が得られるかのように表示すること
NG例(2)
届出表示が「本品には○○(機能性関与成分の名称)が含まれます。○○には、血中コレステロールを低下させる機能があることが報告されています。」であるにもかかわらず、「コレステロールを下げる」と表示するなど、商品自体に機能があるとの根拠を有していないにもかかわらず、届出表示の一部を省略することにより、商品自体に機能性があるかのように表示すること
■表現・差別化が難しいからこそ「専門家」の声を活用
ダイエットサプリ分野は今後も盛り上がりが予想されている一方で、多くのお客様に選んでいただくためには広告表現、競合との差別化、成分の検討などさまざまな課題があります。
当社では医師をはじめ、栄養士、フィットネスやヨガインストラクターなど、ダイエット分野の専門家を多数ご紹介が可能です。自身もインフルエンサーとして活躍している専門家も多く、多様なご依頼を頂戴しております。なお、健康食品の広告に医師が出演して商品を推薦すること自体は問題ありません。
発売前に「まずどんな成分にしようか」と商品企画の検討段階からアドバイスをさせていただく商品監修のご相談はもちろん、競合商品との差別化を目的とした広告出演だけのご相談もお気軽にお待ちしております。
【参考】