美容・ヘルスケア業界でも必至!「サステナブル」な取り組み
地球の環境を平和で豊かなものにしていくため、持続可能な…つまり「サステナブル」な社会を目指すSDGs(エス・ディー・ジーズ)。この「サステナブル」な社会づくりは、私たち一人ひとりの行動が大切だという意識が高まっています。美容・ヘルスケア業界も例外ではなく、「サステナブル」が購買の決め手になるという人も。
では美容・ヘルスケア業界での「サステナブル」な取り組みとはどのようなものがあるのでしょうか。そして、商品企画やマーケティングにどのように組み込んでいけばいいのでしょうか。
■「環境保護」が購買意欲を後押し
パナソニック株式会社が2023年に行った調査※1では、最も環境問題に関心をもっているのは意外にもZ世代(15~24歳)であることが明らかなりました。他の世代も大差なく関心度が高く、社会全体として注目されていることが分かります。
「環境問題に興味がありますか」という問いに対する回答 図は※1より引用
さらに同調査によると、購入する際に重要視する点として「環境への配慮」をあげた人が約20%という結果も。良い商品を作れば売れるという時代から、人にも環境に良い商品であることが必須となる時代へとシフトしつつあるのです。
■美容・ヘルスケア商品の「サステナブル」取り組みとは
では具体的に、「サステナブル」な取り組みとはどのようなものがあるのでしょうか。すでに実施しているメーカーの事例を交えながらご紹介します。
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包装・容器材料:
近年、化粧品にもリサイクル素材や詰め替え容器が多く使われています。
たとえば資生堂※2は「サステナブルな製品の開発」として、2025年までにすべての容器をサステナブルなものにする目標を掲げており、着々と入れ替えが進められています。
そのほかにも日本ロレアルのKIEHL’S(キールズ)※3は店頭に設置したリサイクルボックスで製品の空容器の回収を実施しています。
大手メーカーだけではなく、中小メーカーも容器やパッケージをリサイクル・リユース可能な素材を選ぶ傾向にあります。容器やパッケージは消費者から見てすぐわかるため、とくに重要視されているようです。
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原料
「サステナブルな資源調達」も重要なキーワードです。
たとえば化粧品原料としてよく使われるパーム油は熱帯雨林の破壊や人権面での問題が指摘されています。そのため、コーセーや資生堂は生産工程で地球や人に負担をかけないサステナブルなパーム油の調達を目指しています。
また、消費者にひと目で伝わる「環境ラベル」を取得する商品も。環境ラベルのひとつであるCOSMOS認証(オーガニック・ナチュラルコスメ)はGMO(遺伝子組み替え生物)を使用していないこと、リサイクル可能な包装の使用、石油化学成分の不在、環境に優しい生産と処理プロセスなどを保証するもの。さらに開発過程において「動物実験を行っていない」ことをアピールする商品も多くみられます。
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企業の社会貢献活動
商品そのものだけではなく、企業としての取り組みも積極的に行われています。
たとえばコーセーの雪肌精ブランドは「SAVE the BLUE」※4という活動を行っており、14年間で延べ面積118,589,237cm2のサンゴを移植しています。
このような取り組みは、店頭の商品からひと目で伝わるものではありませんが、消費者にとって「応援したい企業」となり、長期的に重要なポイントとなります。
■悩ましい「サステナブル」な取り組み、専門家がお手伝いします
美容・ヘルスケア業界のメーカーにとっても、今後ますます求められる「サステナブル」な取り組み。しかし実際に取り入れるとなると、どうすればいいのか悩ましい方も多いはず。
そんなお困りの際は、幅広い知識をもつ専門家を活用してみてはいかがでしょうか。企画や予算に合わせてどのような取り組みが出来るのか、専門家だからこそ提案できる内容があります。まずはぜひお気軽にご相談ください。
参考
※1:パナソニック株式会社「購買行動とくらしにおけるサステナビリティ意識調査」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000818.000024101.html)
※2:資生堂サステナビリティマネジメント(https://corp.shiseido.com/jp/sustainability/management/)
※3:キールズ(https://www.kiehls.jp/about-us/mission-renewal/)
※4:雪肌精SAVE the BLUE(https://sekkisei.jp/site/p/savetheblue.aspx)